2010年10月30日

「茶会運動」

アメリカの中間選挙の動向で、「茶会運動」が大きく報道されている。

オバマ大統領が「チェンジ」を掲げ、無党派層を掘り起こして大統領に当選し、早いもので2年が経過した。時の流れは速いもので、もう2年も経過したのか?あの大統領就任式の歓声が昨日のように聞こえてくる。しかし、あの時の熱気は消え去り、景気の減速、失業者の増加等の影響から、別の意味で、無党派層が「茶会」という媒体を通じ、アメリカ社会に大きなうねりを巻き起こしている。

「茶会運動」は、草の根の「怒り」が「運動」に結びついている。より低い税金、より小さな政府の実現を目指す「財政保守」の立場から草の根運動を育て、社会を変えるために活動しているそうだ。

「茶会運動」の支持者(参加者)は、「挑戦する自由」と「失敗する自由」も支持するそうだ。すなわち、きちんと仕事をせずに破綻したなら失業すべきだ。銀行員が好景気の時に、いくら稼ごうが構わないが、失敗した時だけ援助を求めるのはやめてくれ。自動車会社(GM)が品質の悪い車作った。だったら倒産するしかないだろう。中小企業の経営者は失敗しても助けてもらえない。この不公平感が、運動の原点のようである。

現状では、「茶会運動」の成果もあり、共和党が中間選挙を勝利する情勢のようであるが、アメリカ建国の理念「自由」「民主主義」が再び表舞台に登場し、論議されていることに、日本の現状を対比し、羨望の眼差しを向ける日本人は、私ばかりなのでしょうか。