天職

手前味噌ではあるが、「農業は長田さんの天職だね」と言われている。うれしい限りである。現役時代、関わった仕事でも、転勤する頃には誰からともなく「天職だね!!」と言われた。

待ちに待った定年で専業農家となり、自分で天職と思っているのだが、他人から改めて「天職だね!!」と言われると、やっぱりうれしいものだ。

本来、仕事は辛いもので、決して楽しいものではないと思っている。だから、転職したり、悩んで病気になったりするのだと思う。

仕事も個々人によってその価値観は大きく変わり、「こんな仕事では満足しない。出来ない。」と思う人が多くいると思われる。しかし、思いどおりの仕事に就ける人がどれほどいるだろうか。大成功を収めてた人でも、長く冷遇され、悩み抜いた日々がどれほどあったか想像に値する。

仕事に就いて、労働の対価として給料を頂く。問題は労働のあり方、働き方だと思っている。転勤先などでは、予想に反し、「こんなはずではなかった」と思うことも多々あったことは事実であるが、現実に流されるのでもなく、逃避するのでもなく、状況を直視し、改善出来ないか?工夫はないのか?等々、小さなことから変えていく取組が、結果として「天職だね」となるのだと思っている。

さて、自他共に認める「天職」の農業であるが、取り巻く環境は、従事者の高齢化、後継者不足、TPP交渉の不安等、暗い話ばかりであるが、決して悲観はしていない。

事実、毎日の農作業はこの上もなく楽しく、「美味しい!!」と喜んで購入してくれるお客様がいる。ありがたいことだ。

これからも、御声援を背に、「超天職」をめざし、頑張って行こう。