2010年09月16日

恐ろしい結末

記録的な猛暑となった日本列島も、9月も中旬となり、朝晩はめっきり涼しくなり、ぐっすり眠れる季節となりました。まずは、よかったよかった。ですね。

9月は、秋冬野菜の種まきシーズンですが、9月上旬は、降雨不足と猛暑の影響で、種を播種しても、発芽しない状況で困り果てましたが、中旬には、待望の雨も降り、気温も低下したことから、順調な作付けが出来るものと期待しています。

先ごろ発表された農業統計によると、農業専従者(従事者)の平均年齢が65歳となったそうです。後5年したら、70歳となる計算ですね。
(新規就農者がゼロに等しいので)

私は、このような状況を、すでに何年も前から警告し続けて来ましたが、ついに、国も統計として認めてきたか。それにしても、遅きに失する事態である。
食料自給率が40%と言われているが、豚や牛の飼料は、海外から輸入しての数字である。また、最近の国際情勢を鑑みると、食料の確保は国の存亡の危機であり、国防よりも重要な課題と認識する必要があるが、どれほどの政治家が、役人が、国民が、その認識を共有しているだろうか。

日本全国で、耕作放棄地が拡大し、農業従事者が高齢化している現状は、農業に対する応分の対価が支払われていないこと、すなわち農産物の価格が再生産可能価格以下で取引されていることが、大きな原因であり、抜本的な農政改革が必要であります。(現在の個別保障制度では解決しません)

不景気で、リストラされた若者が、農家に就職し、三日で逃げ出した。との笑い話を聞きますが、農作業は本当に辛い作業です。経験した人にしか判りません。しかも、収穫量は、天候に大きく影響し、どうにも出来ない状況があります。

今、日本の農業が、今更農業以外の仕事も出来ないし、といった、平均年齢65歳の老人達に支えられているとしたら、それはそれは、末恐ろしい結末が待っていることを警告しておきます。